中国経済

中国について語る。

私がリアルに中国と接点を持ったのは、モノ作り業界で就業していた時の事だ。

バブルの崩壊以降デフレにあった日本において、人件費の安い中国に日本企業が大量に進出した。世界の工場のの名前のついた中国にあって、日本のみならず他先進国もどんどん進出していった。

中国のGDPの二桁成長ももはや当たり前で、世界第二位の日本をあっさり抜き去ったのだった。でもGDPが負けても別に驚くことではない。中国の人口は日本の10倍以上、中国の生活は豊かになっただろうが全国区ではない。

私は中国生産をする上での生産管理を任され渡中した。お世辞にも品質が良いとは言えない。考え方は歩留まり度外視で作りまくって、良品のみ出荷する考え方。それはある意味センセーショナルだった。

この発想により中国は世界の工場と呼ばれる程、発展して行ったのである。

ところが近頃、中国の経済的な脅威論を語る人が多くなってきた。人件費の高騰、物価上昇とあって、低品質だが値段が安いから利用するという風潮から変わってきたようだ。低品質高価格なんて誰も買わない。これはなるべくしてなった事だ。

中国共産党を筆頭とした国営企業は、汚職の雨あられ。政府の息が掛かっているという安心感からかは良くわからないが、需要度外視で無計画に過剰投資を行って、これらが焦げ付いてきているのだ。特に鉄鋼なんてありえない位の数量を供給できる体制はできているものの、安かった中国から普通になった中国製の鉄鋼なんて買いません。

これ世界中の動き。

トドメはアメリカ大統領トランプの反グローバリズムである。世界の流れは、この反グローバリズムに動いてるような気がしてならない。強いて言うならば、株などの投資は世界中で行われているわけだが、工場を中国に作って作らせたり、合弁会社を作ったりという類の投資は一部を除いては中国に向いていない。

そもそも民主化や自由競争という概念が存在しているようでしてない一党独裁の中国にあって、これまで中国共産党の力技で無理くり帳尻をあわせたり、地方幹部のザルの経済指標などによって真実が隠蔽されてきたわけだが、隠しきれなくなったいっていい。

これからちょっと中国の動向は注目していく必要があるかも知れない。

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