再びアメリカで革命が起こるかも知れない。
低床バックボーンフレーム、自動遠心クラッチ、レッグシールド、クローズドチェーンカバー、17インチタイヤ、素人でも簡単にメンテができる整備性、極めてタフで頑丈なエンジン、粘りあるトルク、それでいて超低燃費。
親父さん(故本田宗一郎創業社長)が作って、武夫(故藤沢武夫副社長)が世界に売りまくり、ホンダを世界有数企業にまでのし上げた、所謂世界企業ホンダの礎を作ったバイク。
その名はスーパーカブ!
累計生産台数は実に1億台を突破してるのである。
そのスーパーカブが40年ぶりにアメリカに上陸すると言うのである。実は管理人もつい最近まで13年間スーパーカブ50に乗っていた。本日はこのスーパーカブについて語りたいと思います。
ホンダは天才エンジニア本田宗一郎が創業し、自動車、バイクを初め、航空機、エンジン、農機等幅広くの分野の製品を開発し、そして多くの研究開発を自社で行う世界企業である。
親父さんは戦後間もない頃、自転車を漕ぐ婦人がもっと楽にしてやろうと、自転車に取り付ける補助エンジンを開発した。それがCub F型である。親父さんは根っからの技術屋であり、企業としてどのように儲けて、どのように売るか等については全く疎かった為、経営全般を人に任せたいとの意向から武夫を紹介されて二人三脚で経営をスタートさせた。
武夫の経営センスは当時から凄かった。これは現在の経営学修士(MBA)の経営論の中でも採用されている程。ダイレクトメール、自転車屋を利用した代理店販売等は武夫が考え出したアイディア。武夫はすぐに親父さんの技術力の凄さを見抜き、それを世に展開する方法を考えていた折に、親父さんにこのようなモノを作ってくれと提案打診したバイク。これがスーパーカブなのである。
武夫は要望に対して親父さんは常に上を行くものを開発したと語っている。カブは日本で売れた。次に武夫はアメリカ市場に参入する野望を頂く。本格大型バイクのハーレーダビットソンのある市場に勝負を挑んだ。戦略バイクは現在のホンダ販売店の名前にもなっている、ドリーム号である。
しかし、苦戦は予想してたが見事にコケた。大陸を延々と走る使用方法が日本とは大きく異なり不具合が発生したりした。その改善は行ったものの、結構痛い損失を伴った。一方で、アメリカでさほど売れるなど誰も予想もしてなかった小型のバイク、スーパーカブになぜか人だかり、どんどん売れていったのだ。
当時のアメリカには無い独自性、大学生がアルバイトで買えてしまう安価で気軽なビークルがとりわけ注目された。当時のアメリカは、バイクは不良が乗る乗り物との認識があったため、ホンダのバイクは一般人が気軽に乗れる素晴らしいバイクだよ!とのキャンペーンを展開した事が功を奏し、一般市民のバイクへの認識を一変させたのだ。バイクは不良じゃなくて、一般人が乗るもの。これによってスーパーカブは爆発的に売れるようななったのだ。
この国民の意識改革によって、ひそかに現地のハーレーダビットソンの売り上げも伸びる事となる。ハーレーはホンダに対してお礼を言っている。
当時のジョンソンアメリカ大統領も「貴国のホンダはアメリカ人のライフスタイルをすっかり変えた」と当時の池田首相に語ったとされ、その後首相は親父さんのところに訪問している。
この時から内閣ってボケてたと思う。自国企業の素晴らしさを他国の大統領から教えてもらってんだからね。
時は流れ、アメリカでブームを引き起こしたスーパーカブだったがアメリカ国民の意識を変え、ホンダやその他のバイクメーカー共により排気量の多いバイクを投入して行く事になる。そうなると、もはやスーバーカブのような小排気量の小型バイクには様々な規制もかけられ、他の車種にとって変わられカブ販売をアメリカから撤退した、それが40年前。カブの主軸は東南アジア圏に置く事になった。
カブ販売を中止にする時、アメリカユーザー達は悲しんだらしい。アメリカにもたらした影響は計り知れず、カブに彼女を乗せてデートツーリングしたりする若者、キャンプに行くのに車に乗せて現地で乗り回したり、農場を乗り回したり、多様に使用されアメリカ国民に多くの思い出を作ったからだ。
当時の人気ロックバンド、ビーチボーイスはカブの歌、
“リトルホンダ”という曲を出している。
本当にそのまんまスーパーカブww
※タンデムシートに女子立つなよ、危ないな。。。。。
そして40年の月日が流れた今年、ホンダはアメリカ国民に多くの思い出を提供したスーカーカブのアメリカでの販売を発表したのである!!
これは現地のアメリカ人は歓喜している様子が見て取れます。小排気量のバイクは既に多くアメリカにはあります。しかしスーパーカブだけはアメリカ人にとって特別なバイクなのです。
日本は小排気量4stエンジンを載せたバイクを4miniと呼んでいるが、この4miniをプラモデル感覚でドレスアップしたり、改造したりして楽しむ層がいました。特にこのカブ系エンジンを搭載した超小型バイクのモンキーはその筋の方にはとても人気がありました。
この4miniはアメリカにもファンが存在し、かなり派手にミーティングが行われているようです。圧倒的に人気なのがやはり日本車です。ホンダが再びアメリカ販売を再開したのは、こうした部分にマーケットを感じたのかも知れません。50ccや70ccのカブで広大なアメリカを長距離流す事は確かにキツイかも知れませんが、そこへ125ccを投入する事で新しいニーズも発掘できるのかも知れませんし。現に現地のカブファンでアメリカ大陸を無尽にツーリングしているカブファンが結構いたりして、そ何よりカブは70ccとて80km/hで何百km巡航し続けたところで簡単に壊れるバイクでは有りませんし、整備もとても簡単にできます。そればかりか、60km/Lは簡単に走ってしまう経済性も兼ね備えていて、数ある小排気量バイクの中では、ダントツに一番大陸ツーリングに適したバイクとも言えます。
これに異を唱えるバイクファンはいないでしょう。
再びアメリカでどのようにブレークするかとても興味があります。
日本の工業製品が世界の人達に使ってもらってなんて日本人としては嬉しい限りです。
以上